中計プロジェクト復活の意外な理由

昨年、友人が顧問を務めるある建設関係の会社から、中期経営計画策定
コンサルを依頼され、いつものようにワークショップ形式で第1回をスタートしました。

しかし、第2回を何日にするか決める前に、そのプロジェクトがオーナー会長からストップが掛かり
そのままになっていました。

通常、こうした場合、そのままになってしまって、復活することはないのですが、
先日、1年経って、「再開したい」と依頼を受け、半信半疑で訪問したところ、
会長がほんとにやる気になっていましたので、驚きました。

中断時の理由は、勝手に、年度末で多忙とか、メンバーの人達のやる気の無さかと思っていたのですが、
再開時に会長から聞かされた理由は、意外なものでした。

1.雇われ社長が突然辞めた
創業社長が雇って、頑張ってくれていた雇われ社長が、理由はよく分からないのですが、
突然辞任したとのことでした。
それで後任社長選びをしなければならなくなった。

2.顧客からの発注が期またぎになった
メインの顧客が官公庁関係で、毎年年度内に発注があり、翌年度でこなしていたもので
昨年度だけ年度内発注が無くなり、予算が立たなくなったとのことでした。

3.繋ぎ融資確保に奔走した
2.の事情から、正式受注がないまま下請けなどへの支払いが発生することから、
例年以上に資金繰りが厳しくなり、メインバンクとの交渉が発生した

ということでした。

このため、実質会社を取り仕切っている実力会長が、あれやこれや奔走する事態になり、
落ち着いて中計プロジェクトを進めている余裕が無くなってしまった、とのことでした。

一方、嬉しいことに、プロジェクトメンバーの人達と言えば、1年前は、
やらされ感満載で、嫌々参加していたのに、
今回第2回のワークショップを実施してみたところ、何と、前向きになっていたのです。
会長がご高齢のことから、自分達でこの会社を何とかしないといけないという想いが
湧いてきたのではないかと推察しました。
今の時代、放っておけば、廃業するか、M&Aされるかですからね。
できれば、M&Aする側にまわりたいものです。
幹部が危機感を持ち始めたのはいいことですね。

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